瞼の基本構造

瞼の基本構造

まぶたの基本構造
眼瞼下垂の手術を知る前にまぶたの構造を知ろう

眼瞼下垂のことを詳しく知る前にまずはまぶたの基本的な構造を理解しましょう。まぶたの内部構造を知ることでインチキな悪質な治療から身を守ることもできると思います。眼瞼下垂は多くの美容外科で増え始めている治療ですが、実際に正しい治療が行われているのは非常に少ないということを知りましょう。

目元の

目元の各部位の名称についてご説明します。

眉毛(びもう):まゆ毛のこと。
睫毛(しょうもう):まつ毛のこと。
眼輪筋(がんりんきん):目の周りを取り巻いている筋肉で、まぶたを閉じるため必要です。
瞼板(けんばん):まぶたの縁にある少し硬い部分で、瞼板を持ち上げて目を開けます。
眼瞼挙筋(がんけんきょきん):まぶたを持ち上げる筋肉。
ミューラー筋:瞼板と眼瞼挙筋の間にある筋肉です。交感神経とも関与しており、このミューラー筋の過緊張によりさまざまな症状を引き起こすと考えられています。
挙筋腱膜(きょきんけんまく):眼瞼挙筋と瞼板の間をつなぐ組織です。
前頭筋(ぜんとうきん):
眼窩隔膜(がんかかくまく):眼窩脂肪を覆う膜です。挙筋腱膜と密接しており、眼瞼下垂の手術でポイントとなる組織です。
眼窩脂肪(がんかしぼう):眼球の周りを覆っている脂肪です。上まぶたにも下まぶたにも存在します。

瞼の

瞼の基本的な構造、その名称や役割・機能についてご説明しましょう。

角膜・強膜・結膜

強膜

強膜は眼球の一番外側、眼球の外壁となっている膜のこと。強膜は角膜とつながっていますが、透明ではなく白色で、眼球の白目の部分を言います。

角膜

角膜は眼球の前側にあり、無色透明の組織でその働きは、光を眼球の中に透過させて、光を屈折させ水晶体と一緒にピント調節をする役割を持っています。

結膜

結膜は、白目(強膜)の表面とまぶたの内側を覆っている薄い膜で袋状につながっています。瞼の裏側からする手術というのは結膜(眼瞼側)を切開していくので知っておいた方が良いでしょう。

瞼の筋肉

眼瞼挙筋

眼瞼挙筋は瞼を持ち上げる重要な筋肉の一つです。眼瞼挙筋は収縮することによって瞼を持ち上げるのですが、瞼の中には瞼板と呼ばれる硬い軟骨様の組織があり、瞼を持ち上げるというのは、この瞼板を持ち上げることを意味します。
眼瞼挙筋と瞼板が直接くっついているのではなく、眼瞼挙筋は、途中から薄い膜状の腱膜となっていて、まぶたの先端部分にある瞼板の前面にくっついているんです。

先天性眼瞼下垂は、この眼瞼挙筋の機能が無いもしくは著しく低下していることで目を開けることができません。

前頭筋

前頭筋はおでこにある筋肉で、顔面神経支配の筋肉です。眉を上げる、動かす働きがあるのですが、眼瞼下垂にないまぶたが開けづらくなると代償作用としておでこの筋肉を使って目を開けようと働いてしまいます。
そのため眼瞼下垂になるとおでこのシワが深く刻まれてしまうんです。

挙筋腱膜・ミューラー筋・瞼板

挙筋腱膜

挙筋腱膜は眼瞼挙筋が途中から変化した薄い膜状の組織です。瞼の先にある瞼板の前面に付着しています。実はこの挙筋腱膜が二重瞼であったり、眼瞼下垂の原因となる非常に重要な組織なんです。

ミューラー筋

眼瞼挙筋から変化して伸びている挙筋腱膜の後ろ側(下側)にミューラー筋があり、眼瞼挙筋と瞼板とを繋いでいる交感神経支配の大切な組織です。挙筋腱膜は眼瞼挙筋が途中から変化したもので、瞼板に付着していると説明しました。
その挙筋腱膜が瞼板からはがれ薄くなって伸びてしまうと、眼瞼挙筋の収縮は挙筋腱膜を介してではなく、ミューラー筋を介して瞼板を持ち上げようとしてしまいます。そうなるとミューラー筋が常に緊張した状態となり、片頭痛や肩こり、自律神経系のさまざまな病的症状を引き起こしてしまいます。ミューラー筋は瞼だけの問題ではなく全身に影響する大切な筋肉だということを忘れないで下さい。

瞼板

瞼の中にある硬い軟骨様の組織です。瞼の形を支え、眼球を保護する目的もあります。眼瞼下垂だけでなく、二重瞼の整形手術についてもこの瞼板の役割が大きな意味を持ってきます。
目を開ける動作というのは、眼瞼挙筋が収縮し、挙筋腱膜を介してこの瞼板が持ち上げられることによって目が開くと言うことは知っておきましょう。

眼輪筋

眼輪筋は目の周りを囲む様にしてある筋肉で、顔面神経支配の筋肉です。働きは目を閉じること。顔面神経麻痺になると目を閉じないと言うのは、眼輪筋が麻痺して動かないためです。

眼窩周辺の脂肪

目元周辺の脂肪には、「眼窩脂肪」、「Roof」という2種類の脂肪があります。いずれも眼瞼下垂や目元の整形手術には大きな関わりがあります。

眼窩脂肪

眼球は眼窩内に眼窩脂肪で覆われる様にして入っています。眼球を保護するのが主な目的で、眼窩脂肪は眼窩隔膜に覆われた形で収まっています。

瞼板と挙筋腱膜の付着が剥がれてしまうと挙筋腱膜と眼瞼挙筋は奥の方に引っ込んでしまいます。挙筋腱膜と眼窩隔膜はしっかりと付着しているため、眼窩脂肪も引き込まれるように奥に引っ込んでしまいます。腱膜性眼瞼下垂の症状の一つ、上瞼の凹みはこのためです。

Roof

ROOFとは、retro orbicularis oculi fat(眼輪筋の後ろの脂肪)の頭文字から取った名称で、眼輪筋の裏側、眼窩隔膜との間にある脂肪のことで「隔膜前脂肪」とも呼ばれます。厚ぼったい、腫れぼったい瞼の原因の一つです。

瞼の

まぶたの開閉は、まぶたの下縁にある瞼板という組織を、眼瞼挙筋とミューラー筋、2つの筋肉が収縮することで引き上げて開きます。眼瞼挙筋の力が弱かったり、眼瞼挙筋と瞼板との結合がゆるんでいる(伸びている)と瞼板をうまく引き上げることができません。これを眼瞼下垂と呼びます。前者の場合は筋肉そのものに問題があることが多くほとんどの場合先天的な異常であり、先天性眼瞼下垂と呼ばれ、後者の場合は長期にわたるハードコンタクトや目をこする癖のある方。目を酷使する方に多いので後天性眼瞼下垂とも呼ばれます。また、開き具合が悪くなると眉毛を無理に引き上げようとするため、額の筋肉(前頭筋)を使いすぎてしまうため、頭痛などの症状を引き起こすとも言われています。

  

目を開ける

  

目を閉じる

まぶたと二まぶた

  

一重まぶた

  

二重まぶた

瞼の眼瞼下垂の手術

眼瞼下垂の手術の一つ「挙筋前転法」は、病気やさまざまな症状の緩和目的、治療のために受ける場合と、目を大きくすること、黒目の露出を増やして目力のある印象に整形すること、この2つの考え方で行われている手術です。

・病気、症状緩和の目的
・美容、整容の目的

それぞれ目的は違いますが、手術の方法としては同じ内容です。そのため、美容外科や形成外科、眼科でも受けることができるのです。

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