眼瞼下垂の治療法

手術の種類

目が開けにくくなってきた。おでこのシワが深くなってきた。美容的に目をもっと大きく見せたいなど目、瞼に対する症状や想いはそれぞれ違います。それらの症状を改善させることができるのが眼瞼下垂と呼ばれる治療です。ここではそんな眼瞼下垂の治療についてご紹介していきましょう。

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とは、眼瞼(まぶた)、下垂(垂れ下がる)という意味で、まぶたがしっかりと持ち上がらない、持ち上げることができない状態のことを言います。その中には黒目の中の瞳孔部分にまで瞼が被さっている重度の眼瞼下垂から、少し垂れ下がっている軽度の眼瞼下垂まで幅広くあり、症状や要望に応じて治療、術式を選択する必要があります。

瞼を持ち上げる動作について説明しましょう。
まず最初に瞼を持ち上げる筋肉があるのですが、この筋肉が収縮することによって瞼が持ち上げられます。
瞼を持ち上げると言っても、正しくは瞼の中にある瞼板と呼ばれる固く瞼の形状を整えている組織があるんですが、その瞼板が持ち上げられることで目が開くんです。

眼瞼下垂というのは、この瞼板がしっかりと持ち上げられない状態のことを言いますが、筋肉と瞼板との構造が少し複雑になっていて、実は筋肉と瞼板は直接結びついている訳ではありません。
瞼を持ち上げる筋肉を眼瞼挙筋というのですが、眼瞼挙筋は途中で途切れていて途中から挙筋腱膜と呼ばれる繊維状の組織に変化しています。眼瞼挙筋の先は挙筋腱膜として延長しているってイメージしてください。
その挙筋腱膜と瞼板が繋がっているから、筋肉が収縮すると瞼が開くんです。

そのため眼瞼下垂は複雑なんです。

例えば、筋肉に問題があっても瞼を持ち上げることはできませんし、筋肉の動きに問題なくても、挙筋腱膜が伸びて緩んでしまったり、瞼板と挙筋腱膜との接続に緩みが出てしまっても瞼をしっかりと持ち上げることはできません。

眼瞼下垂の治療と言うのは、瞼を持ち上げられない原因に適した治療法を選択しなければ、せっかく手術を受けても思った以上の効果が得られなかったり、仕上がりの形状に満足できなかったりしてしまいます。
そのため眼瞼下垂にはいくつかの治療法・術式があるんです。

眼瞼下垂の治療法

眼瞼下垂の治療法は大きく分けて3つの治療法があります。筋肉そのものに問題がある場合、挙筋腱膜の緩み・挙筋腱膜と瞼板との接続の緩み、皮膚そのものの緩みと言ったように原因に応じた適切な治療の選択が必要です。

接続の緩み・弛みによる眼瞼下垂

挙筋腱膜と瞼板との接続を再度しっかりとさせるのが、挙筋前転法、挙筋短縮法です。それぞれにメリット、デメリットありますので状態に応じた治療法の選択が必要になります。

挙筋前転法

挙筋前転法というのは、上まぶたを切開する治療です。挙筋腱膜と瞼板との接続をしっかりとさせる治療なのですが、具体的にどうしっかりとさせるかを説明しましょう。挙筋腱膜そのものは糸でしっかりと固定できるものではありません。

そこで利用するのが眼窩隔膜です。眼窩隔膜は眼窩脂肪を覆っている薄い膜のこと。眼窩隔膜は挙筋腱膜としっかりと連接しています。そこで眼窩隔膜に切開を加えて、眼窩隔膜を前方向に引き出して倒して瞼板に固定させる。前転させることから挙筋前転法と呼ばれています。さらに詳しい挙筋前転法は下記をご参照下さい。

挙筋短縮法

挙筋短縮法は挙筋前転法に似ている手術ですが、根本的な違いは、ミューラー筋を温存するかしないかということ。挙筋前転法は、眼窩隔膜を前転させ、ミューラー筋には手を加えません。挙筋短縮法はミューラー筋も含めて瞼板に固定してしまいます。そのためより瞼の引き上げ効果は強くすることができます。そのため、挙筋前転法では効果が得られない重度の眼瞼下垂には有効な手法です。

皮膚の弛みによる眼瞼下垂

瞼を持ち上げる筋肉等になにも問題がないのに、瞼の皮膚が覆い被さっている状態。これは「偽性眼瞼下垂」と呼ばれ、瞼の皮膚が直接的な原因で視野が妨げられたり、目が小さく見えてしまう眼瞼下垂です。
このような場合、皮膚そのものに問題あるため、皮膚の切除が必要になります。どの部分の皮膚を切除するかで術式が違ってきます。

眉毛下切開

眉の直下に切開を加え、眉と瞼の間の皮膚のたるみを一気に引き上げて眼瞼下垂の状態を解消する方法です。瞼を直接切開する訳ではないため、顔・目元の印象に大きな変化を加えることなく自然なたるみ取り、眼瞼下垂の状態が改善できる治療です。

上眼瞼切開

瞼の皮膚を直接的に切除して、瞼のたるみを一気に解消する治療です。たるみが劇的に改善するだけでなく、理想の二重まぶたに変化させるなど美容的な側面からもアプローチできる治療です。

筋肉に問題がある眼瞼下垂

前頭筋吊り上げ・筋膜移植

瞼を持ち上げる筋肉、眼瞼挙筋そのものに問題がある場合は、おでこにある筋肉「前頭筋」の力を使って瞼を持ち上げるようにします。それを前頭筋吊り上げ術、もしくは筋膜移植術という方法です。
具体的にどのような方法かというと、前頭筋と瞼板を直接筋膜等をつないでしまう方法です。こうすることで前頭筋の力が直接まぶたに伝えられるため瞼がしっかりと持ち上がるんです。

治療の流れ

眼瞼下垂の治療を受ける際の一般的な治療の流れをご紹介します。

診察・カウンセリング
まずは医師の診察、カウンセリングです。その上で具体的な治療プラン、治療計画を説明してくれます。治療法の説明も重要ですが、あなた自身がどのような仕上がり、結果を希望するかを明確に伝えましょう。
また、セカンドオピニオンは絶対に必要です。複数の医師の意見を聞いてその上で判断しましょう。
手術の申込み
手術する覚悟が決まったら、手術の申込みをします。手術を、申し込む際は必ずキャンセル費用等をしっかりと確認しましょう。
手術
手術は全て医師に任せるしかありません。手術の前に必ずご自身の希望する仕上がり等を医師と打ち合わせをします。あなた自身がどうなりたいかということをしっかりと医師と確認しましょう
術後検診等
術後の経過は医師、クリニックの指示をしっかりと守って下さい。仕上がりは数日で完了する訳ではありません。少なくとも数ヶ月という時間がかかってしまうのが眼瞼下垂の手術です。術後の経過で不安な点はそのままにせず医師に相談しましょう。

手術しないで治す方法はあるの?

手術しないで眼瞼下垂を治す方法はありません。
インターネットなどでは点眼で眼瞼下垂を治すと言った商品等を見かけますが、眼瞼下垂は筋肉、筋肉に付随する組織が原因であることは明白です。そのため点眼などで眼瞼下垂が治るということはあり得ませんのでご注意下さい。

また治る訳ではありませんが、アイプチやテープなどを使うことによって一時的に瞼の開きを改善させることはできます。手術を希望しない場合や、手術までの期間等はそういったメイク術で解消させることも一つの方法であると思います。

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